空気の検閲(光文社)

検閲とは公権力が本や映画、音楽などの表現について審査し規制をかけるものですが、『空気の検閲』は戦前日本に存在していた検閲制度がどんなものであったかを紹介している書籍です。

エロ・グロ・ナンセンスな項目から始まり、検閲体制の実態を紐解いていきます。コスト意識などから生まれた事前審査はそのまま、今でも続く自主規制へと繋がっているように思います。また政局の変化などですでに世に出回っているものに対してまで、実施される規制はさながらジョージ・オーウェルの小説『1984年』の真理省のよう。

読んでいると人は対価を求めて忖度しているのだなという事が見えてくるのですが、果たしてその行為に対して見合う対価なのかは何とも疑義が残るように店主は思います。