1959年、冷戦下のソ連で男女9名の登山グループが雪山で死亡する「ディアトロフ峠事件」が起こりました。何かから逃げたかのようにテントから離れた場所で遺体が発見された事や氷点下を下回る寒い場所にも関わらず、なぜか皆薄着でしかも靴を履いていない状態でテントから飛び出していた事など不可解な点が多く、雪崩からUFOまで多くの原因が推察されてきました。『死に山』はアメリカのドキュメンタリー作家が実際に現地を訪れ、関係者にインタビューを行い、事件についてまとめたドキュメンタリーになります。事件当日に至るまでの彼らのトレッキング工程の再現と事件発生後の警察等の状況、そして作者自身の取材の日々が見事に絡み合い、グイグイと引き込まれてしまいます。本書のタイトルは事件が発生した場所にそびえる山が現地の言葉で「死に山」と呼ばれている事にちなんでますが、読み終えて改めて『死に山』というタイトルに身震いしました。
Today’s book is about the mysterious case, “Dyatlov Pass incident”. The author shows us how this miserable incident occurred.