ルネサンスの世渡り術(芸術新聞社)

西洋美術を語る上で最大級の事柄と言っても過言ではないルネサンス。パリのルーブル美術館のモナリザを始め、今でも世界各地の美術館にルネサンスの作品が飾られています。

それらの作品を見ていると、あの時代の美術家達はさぞかし高邁な思想を持ち、ストイックに表現と向き合ったのだろうと思っていたのですがとんでもない!『ルネサンスの世渡り術』を読んでいると出てくる出てくる彼らの俗な部分の面白エピソード。

自分をより年寄りに見せかけて報酬を吊り上げようとお金の事ばかりのティツィアーノや自己PR力の高い職務経歴書を書き上げるダ・ヴィンチなど。「へー」と思いながらどこかクスリとなる一冊です。

それにしても教会や洗礼堂の工事などは完成品を鑑賞している我々からすると美術品ですが、当時からすると公共事業であるというのはなるほど確かにと思いました。