Couple(産業編集センター)

店主は時々写真を撮ります。家族写真などを撮る時に心がけている事は「被写体の方が喜ぶ写真を撮る事」なのですが、もう一つこう撮りたいという願望のようなものがあります。それはなかなか短い言葉でまとめられるものではないのですが、例えばそれはアウグスト・ザンダーだったり、この『Couple』の橋口譲二の写真の中にあるような、被写体から被写体の内面が滲み出るような、同時に撮影者の存在も感じるようなポートレートを撮りたいと思っています。

この写真集には被写体の名前、年齢、職業、その日の朝食、夢などが記載されていますが、それらの情報は実は写真に既に含まれていて、まるで答え合わせをしているような錯覚に陥ります。彼ら彼女らは今はもう撮影当時とは同じではないとは思いますが、そこに残された写真にはそれまでの人生がギュっと濃縮された力強さをもってるような印象を観賞者に与えてくれます。ぜひ手にとって見て欲しいと店主は思います。