世界をまどわせた地図 (日経ナショナルジオグラフィック社)

店主、地理はそんなに得意じゃないくせに地図を見るのが好きです。しかもどちらかというと架空の世界の。『世界をまどわせた地図』にはファンタジーノベルなどに出でくる地図に似た雰囲気を持つものがたくさん出てきます。それもそのはず、本書に出でくる本は全て「存在が信じられていたが実在しない場所」を記した地図なのです。数多の冒険家、名もなきしゃかりきコロンブス達がその地図を信じ己が情熱を注ぎ、発見者となろうとしたに違いありません。彼らはもしかしたらこれらの地図がなければ命の危険が伴う冒険には出なかったかもしれません。けれどそんなものがなくても彼らは結局冒険に出てしまったかもしれません。それこそ『プラネテス』という近未来の宇宙を舞台にした漫画で「そいつぁツォルコフスキーのついたウソだ。20世紀初頭に宇宙旅行を夢見たおっさんが、それを適える為に一発吹いたのさ」というセリフのように。未知がある限り、人は冒険に出てしまう性分なのかもしれません。

実際に冒険に出るガッツはあまりない店主はこれらの地図にしばしば登場する架空の生物を見るのがとても好きで、地図を作った人の想像で描かれた未知の生物や風習図などを見ていると、想像もまた冒険なのだと密かに思ったりします。